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いとしのハリー。

ここ数日、根雪前の慌ただしい準備に追われ、

肉体疲労も限界、極限に達し…。

ヘロヘロなマツバラ&ゆうかを尻目に、

橇犬達は、ワクワクを隠せず、

ウキウキ・テンションは日に日に高くなる。

そんなアウトライダー犬ぞり隊の中にいて、

仕事として橇を引かない犬は、2匹のみ。

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集団行動嫌いのボーダーコリー ・ ルーは、橇引きの出番がなく、

いつもお留守番をする彼女は、管理人さんと呼ばれる…。

そして片や、孤高のオオカミ犬 ・ ハリーである。

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恵まれた体躯をもちながらも、

人間を信用していない彼は、

体を人間に触れさせることさえ許さない。

これまで橇引き用のハーネスすら、着けたことは一度もない。

そんなハリーが、成犬になってアウトライダーの橇犬軍団に連れてこられ、

その仲間入りして、早3年が経つ。

3年前を知るものには、現在のハリーは別人、いや別犬である…。

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アラスカ原野行ガイド、マシモさんがアラスカから連れてきた

ウルフドッグ、ハイブリッドウルフ…。

猪豚やレオポンも生物学的に…ハイブリッドらしい。

ハリーの狼の血が何パーセントなのか、知る術はない。

勿論、松原はそんなものに興味はない。

オオカミの血が何パーセントであろうが

ハリーは、ハリー。可愛い我が子である。

しかし巷では、商品価値として、

狼の血の濃いものが高値が付くらしい…。

先日、所用で訪れた札幌・北広島のハイパーマーケットのチラシ。

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ありとあらゆるもの、何にでも値段が付いて、そして売られる…のか。

そんなこんなの、

冬の犬ぞり準備で忙しいある日、

ハリーは、一人散歩に出掛け、

3日間にわたる自由時間が与えられた。

勿論、ハリーであるから、無許可!?の行為である。

知恵比べを何度となく繰り返し、

ようやく捕獲された彼と松原の距離は、

以前にも増して近くなり、そして関係は深くなった。

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もの言えぬ彼とは体で、そして心で付き合うしか術はない。

とても遊び好きで、お調子者のハリー、その恵まれた体躯。

いつか本気で橇を引かせてやりたい。

…………。

        PS   岸和田の義父様。

                脱走中にハリーと生娘ジリーが結ばれる…というハプニングがございました。

                2009年、早々にハイブリッドウルフベイベー、誕生か?でございます。 

                …「今年は、そんなんばっかりやん!!!」……トホホ。

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橇犬として生まれて、初冬。

氷点下8℃を記録して、

冬の訪れを感じる、

トナシベツ。

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仔犬たちとの日常も、マッシャー見習・ゆうかの御陰で

1日も休むことなく、朝夕2回、仔犬の散歩が行われている。

生後3ヶ月に満たない彼らの行動半径は、

現在、1平方キロ。山あり谷あり、川もある。

そこを人も犬も縦横無尽に走り回る…。

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見違える程立派になった脚で、

蝦夷鹿の獣道を辿る。

彼らには、人間の為の道路をあまり走らせはしない。

だだっ広い、目的地に着くだけの

ワクワクもドキドキもない、つまらない路は、

今の彼らにはいらない。

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幾つか手本を示すと、彼らは自分の好奇心で

次から次へと、遊びを繰り返す。

大事な幼少期に、雪を感じさせてあげられる幸せ。

彼らは、イイ橇犬になるだろう。

(親馬鹿か…)

彼らにとって、風体の異なる生き物、人間。

そんな人間が自分にとって、

大事な存在だとしっかり思ってもらえるように、

共に過ごす時間はとても、とても大事である。

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生後3ヶ月に満たない彼らの中心には、

まだ、いつも人間がいる。

そして、暫くすると、

付かず離れずの関係が生まれ始める。

橇犬達の成犬トレーニングを目の当たりにして、

大人の興奮、その迫力に圧倒され、

仔犬達は、それにいつか憧れる。

こどもにはイイ大人の手本が…欠かせない。

…………。

松原も胸に手を当て、頭を垂れ、

そして、天を仰ぐ。

……橇犬達の季節が始まった。

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ありがとう。

更新しないブログ。

それにもかかわらず、覗いて下さる方々に感謝。

このブログは、

アウトライダーとインディアンカヌークラフトのあれやこれやを、

拙い文と写真でお伝えする為に始めた。

松原個人の話は、してこなかった…積もりである。

今年、

そのブログは更新があまり上手くできていなかった。

今回も、またそうである。

やはり、訳を話すべきと、判断させて頂いた。

………、

ここから先は、

松原の個人的なこと。縁のない方は、ここでお暇を願います。

………。

2008年、3月。

まだ、犬ぞりツアー真っ盛りにもかかわらず、

親権を争って、家裁をウロウロしていた頃、

父の左肺が悪性の腫瘍に、大方蝕まれていることが判った。

そして、

大正13年生まれの父は、泣き言を言わなかった。

病室で、枕越しにささやきのように、

自分に掛けてくれた言葉は、

今から2ヶ月前に、

……「 お前は、自分を生きる道を選べたんや。せやから、それを貫き通せ。」

………。

そして先月、

……「わしは、もう仕舞いや。かあちゃんが心配や。それだけや。かあちゃんを頼む。」

…………。

最期にくれた言葉は、

………「ありがとう。」

…………。

父は、

自分は無宗教であり、家を捨てた身故、

火葬のみ行い、灰にして散骨を望んだ。

それでも、母の強い希望もあり、

通夜の晩、

枕経を御坊様に唱えて頂いた。

お経が終わり、御坊様から説教を頂く。

「あなた方が、手を合わせ、こうべを垂れる。それと同じ事をお父様はなさっておられる。」

最期の言葉を、

今改めて噛みしめる。

……「ありがとう。」

父がくれた宝物。

感謝の気持ち、その心。

そして、これからあなたはいつも側にいてくれる。

………。

橇犬たちが、待っている。

北海道・トナシベツの一番良い季節が始まる。

また、皆さんと再会出来るのを、

楽しみに。

一歩ずつ、共に歩いて行けたなら、

それは、有り難き幸せ也。

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